2009年度 お茶の傾向





今年の新茶の摘採は、南は鹿児島の屋久島の四月初旬から始まり、春芳茶園の主たる産地、静岡菊川地方の摘採は4月21日から始まりました。



早場所である鹿児島地方は、4月の低温気候や桜島火山爆発の自然災害の影響も重なり、例年に比して味や香りの薄い年になったのではなかと感じております。

春芳茶園も品種茶と言われる、ゆたかみどり・さえみどりなどの販売を考えておりましたが、『おいしい』と思われる茶が少なく少量の仕入となり、まもなく販売完了です。

弊社の主産地、静岡菊川・掛川地方の摘採は、4月22日から始まり、5月6日には終わるという、短期集中摘みの年でした。

この間、4月25日の降雨のみで好天に恵まれた年でもありました。



お茶は大変天候の影響を受ける農産物ですが、今年は

その影響

を受けた年でもありました。

静岡地方は4月下旬から5月初旬まで、連日湿度の低い、春らしいさわやかな気候が続き、温暖と言える陽射しの中での茶摘でした。

お茶の出来として、さわやかな香りと味を育てるには最良の年であったと言えます。

しかしながら、少々低温気候のために育ちが遅く、早場所に於いては少々味の薄い産地もあったと聞いています。



春芳茶園の主産地、静岡菊川・掛川地方の遅場所では、本格的には4月24日頃から摘み始め、味、香りともに本筋の味覚を持ち始め、5月6日には摘み終わりました。

4月22日、23日には最高峰の稀少価値ある手摘茶を摘み終え、4月24日、26日と本筋の露地物のおいしさを持つ新茶の摘採が出来たと思っています。



今年のお茶の

特徴としては、

天候と同様にさわやかな香りとやさしい味のあるお茶に育ったと思います。

特に高級茶ほど、品格のある華麗とも思えるほどの香りとやさしい味の持つ自然の味を生かされたお茶として造られたと思います。



自然の恵みを自然のままに 

ゆっくりと濃い目に入れれば入れるほど味わいのある日本茶のすばらしさを召し上がることができるでしょう。





春芳茶園主  後藤 武史